フェルデンクライスとの出会い…
当時、バレエの教えの仕事はしていましたが、今まで培ってきた自分の技術を生徒さんにどう伝えるか毎回思い悩んでいました。教えの仕事を続けていくなら、身体の勉強をしたいと思っていましたが、ピラテス、ジャイロなど、様々なスタイルがある中で、フェルデンクライスの魅力にとりつかれることになりました。
初めはフェルデンクライス・メソッドのプラクティショナーの資格を持っている方の踊りを観たことでした。
この人達みたいに踊りたい!どうして、あんな身体の使い方ができるんだろう?
それは、鳥肌が立つような経験でした。そして、自分に必要なのはこれだと確信して、クラスに足を運ぶようになりました。
ATMを何度か受けるうちに、レッスンで主に動かしていた所ではない場所の変化に気づくようになりました。
初めて受けたFIでは、「何?何でこんなに変わるの?ほとんど触っているか触ってないかくらいだったのに…」と、驚愕の変化を感じます。
プラクティショナーのコースは4年間と長いので始めるには覚悟が必要でしたが、今回はどんな体験ができるのだろう?何が学べるのだろう?私の身体はどう進化するのか?と毎回コースに参加するのが楽しすぎて、終わってみればあっという間の4年間でした。きっかけは、自分の踊りの進化でしたが、学んでいくうちにこのメソッドの可能性、奥深さの虜になりました。
4年間のコース期間中に幸運にも二人の子供を出産しました。妊娠中は腰痛に悩まされましたが、FIを受けると「腰はどう?」と聞かれるまで、痛かったことも忘れてしまうくらい足取りも軽くなり、後ろから見たら妊婦とわからないとよく言われました。不思議な事に、FIを受けるとお腹にスペースができるのか赤ちゃんがよく動いて…私だけでなく、中の人も喜んでるんだなぁ。といつも感動していました。大きな身体の変化がある妊娠期間をコース中に体験できたことは、多くの学びにも繋がりました。
さらに出産後、バレエのトレーニングのブランクから舞台復帰をするに当たっては、再び変化する身体をどう扱うのかという点で、フェルデンクライスはとても役立ちました。
ここに書いたものは、あくまでも個人の体験と感想です。ですから、全ての人が同じ経験をできるかはわかりません。
このメソッドは言葉で言い表すのはとても難しいのです。なので、私の体験を書いて少しでも興味を持っていただければ…と思った次第です。そして、ぜひご自分で体験していただければと思います。
最初の1回でわかることは少ないかもしれませんが、2回、3回と重ねていくときっと新しい気づきが得られると信じています。プラクティショナーとしての経験はまだ浅いですが、皆様の新しい気づきのお手伝いができれば幸いです。
フェルデンクライス国際公認プラクティショナー
武政 裕美
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